『内臓の病変から生じる痛みの傾向…』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:内臓の病変から生じる痛みの傾向…

前回から食生活習慣に伴う体調不良をテーマにお話して行くと宣言したのですが、今回もまだ本題に入れそうもありません。内臓機能に関わることですから、病変がある場合に出る痛みの傾向を知っておいてください。それと、何にしても自律神経が関わるということも。

前回に引き続いて食生活習慣に伴う体調不良をテーマとしますが、まずは内臓の病変から生じる痛みを知っておく必要があります。

この種の痛みは病院で検査が必要なものなので今回のテーマからは外れるのですが、切り分けのためにもお話しておきます(当てはまる場合はまず検査を…)

腹痛を例にしますと、内臓の異変から生じる痛みは内臓痛、体性痛、関連痛に分けられます。虚血や炎症から内臓器自体が痙攣性に縮こまったり腫脹したりといった運動を行うことで自律神経を介して伝えられる痛みが内臓痛で、差し込んでくるような痛みだけどどこが痛んでいるのかよく分からないといった特徴があります。冷汗が出たり吐き気を伴ったりもします。その自律神経が他部位からくる感覚神経と脊髄内で収束されることで、その感覚神経領域の表面が痛いと感じてしまうのが関連痛(今回のテーマに関わる部分もあります…)です。体性痛は、横隔膜や内臓を取り巻いている腸間膜といった周辺組織に来ている感覚神経が物理的や化学的に刺激されることによって生じる痛みです。突き刺すような鋭い痛みが限局性に出ます。

痛みを分類分けするとこのようになるのですが、まずは差し込むような鋭い痛みが出るか、冷汗や吐き気を伴うか、食後いつも痛むとか夜痛みで起きるといった動作に関わらない痛みが出るかに着目してください。「怪しいな…」と感じたら、まず病院を受診しましょう(このテーマを考える上でも病理的な問題を除外できるに越したことはありません…だからこそ、まずはこの話からなのです…)

内臓痛をイメージしたイラスト

ただ、検査をしても特定できる原因がないといった場合もよくあります(症状を抑える薬を出されているだけという方も多いのではないでしょうか…)。食後に膨満感が出るだけだったり、食後に強い眠気を感じたり、下痢や便秘があるもいつものことと感じていたりと食生活習慣に絡んだ不調は様々です。今回のテーマでは、このような方に知っておいて頂きたい情報を提供して行く予定です。何となく体調が悪いがどこから改善させようか…といった悩みをお持ちの方にもお勧めです。

当院でも内臓機能を考慮したアプローチを行っている(繰り返しになりますが、内臓の病理的な問題を判断している訳ではありません…)ことは前回も書きましたが、症状を改善させる簡単な方法がある訳ではありません。過去のカイロこまば通信を読まれると、回盲弁症候群とか、逆流性食道炎とか話の中心となるワードに沿った内容でまとめていますので、キーワード毎にアプローチがあるように感じられると思います。もちろん個々に流れはあるのですが、ベースとなるものが整って来なければ症状の改善は難しい…。そのベースとなるものが内臓の機能を自律制御している自律神経系(内分泌系の働きも含めた広義の意味で…)なのです。

食べたものを消化・吸収するのは胃腸や肝臓の働きですが、それを意識することなく制御しているのが自律神経系です。脳が働くために欠かせない糖を過不足なく供給するためには血糖値を一定にしておくべきですが、それを調節しているのも自律神経系です。自律神経は交感神経系と副交感神経系がバランスをとりながら機能していますが、例えばストレスは交感神経を刺激する傾向があるというように交感神経は亢進した状態になりがちです。偏った状態では内臓の機能に影響しますし、慢性化すると症状としても現れてきます。

当院の施術に限らず手技療法は身体をリラックスする方向に倒しますから、交感神経の緊張を改善させ、副交感神経が高まるよう導きます。ただ、自律神経は日常の生活に応じて変化するものですから、来院のタイミングで整えるだけでは十分とは言えません(とはいっても、常にストレス下にいて緊張が抜けない方は強制的にリラックスに倒さないと身体は疲弊するだけです…)。日常から自律神経をバランスさせる方法は色々あると思いますが、その一つであって一番取り組みやすく、実はこんなに影響が…というのが食生活習慣なのです。

(次回こそ本題に入る予定です…)

カイロこまば通信vol171のイメージ画像

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