『肩甲骨は姿勢に関わります!』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:肩甲骨は姿勢に関わります!

今回は肩こりや首・背中の痛みにとって重要なチェックポイントとなる肩甲骨についてお話します。肩甲骨とはどのような骨でしょうか… その役割は腕を支えることですが、姿勢にも関わってくるのです。

まず腕を支えるという点から見て行きましょう。腕は重いものです。荷物を持ったり、細かな作業をしたりするためには基部でしっかりと支えられている必要があります。でも腕の骨は肩甲骨にしかつながっておらず、その肩甲骨も鎖骨とつながるだけで、体重を支える役割を持つ背骨とは直接的な連結はありません(鎖骨にしても、前にある胸骨、それにつながる肋骨を介してやっとつながる程度です…)

腕は骨格で支えられているのではなく、肩甲骨を動かしている筋肉によって支えられているのです。

特に肩甲骨を引き上げる役割を持つ上部僧帽筋(頭蓋骨や頚椎に付着…)、肩甲挙筋(頚椎に付着…)、菱形筋(頚椎や胸椎に付着…)は腕を支えるために常に緊張している訳ですから、肩こりとなってもおかしくないですし、首や背中の痛みとなって現れることもあります(とはいっても総ての人に症状が出る訳ではないので、プラスαがポイントとなってきます…)

肩甲骨の動きに関わる筋肉を示したイラスト

問題を引き起こす可能性、その要因の一つになり得るのが、肩甲骨のポジションです(姿勢と深い関係があります…)。肩甲骨は肋骨の上に張り付いて、筋肉が四方から引っ張ることで滑るような動きをします。他の骨よりも動ける幅が大きく、自由度の大きな骨です。だからこそ腕を色々な方向に動かすことが可能となるのですが、その反面、日常生活習慣から筋肉の過緊張等を引き起こし、特定の方向に引っ張られやすいとも言えます(長時間パソコンをする、ゲームをするというのは常に腕をつかいますから、肩甲骨は常に引っ張られています…)

肩甲骨が水平方向に対して30度前方に向いていることを示すイラスト

ここで上図をみてもらいたいのですが、肩甲骨は肋骨との関係から水平方向に対して30度前方を向いています。この角度が常に大きな状態にあるとしたら(肩が丸まっているような姿勢の方など…)、関節の向いている方向が変わってしまうので、腕の動きに影響が出てきます。例えば、直立姿勢から両手を外側に開いて(肘は伸ばしたままで…)頭の上まで挙げてみてください。最後はきちんと両耳につきますか? 手が頭より前方に逃げていませんか? 肩に痛みが出ていませんか? それらは腕(肩関節…)の可動域の制限を示唆しているのです(もちろん肩甲骨の向きだけでなく、肩関節自身の問題で制限が出ているかもしれません…)

ここで注意点ですが、肩甲骨のポジションは肩甲骨と腕や肋骨だけで決まるものではありません。猫背の方は往々にして肩甲骨が前にかぶさっているように、背骨の弯曲が強くなったり、頭が前方に突き出たりすることに連動して生じてくるのです。骨盤の左右の傾きから、左右の肩甲骨の高さが変わることもあります。座り方が悪くて肩甲骨が前にかぶさる様なポジションで固定されてしまうこともあります。赤ちゃんの授乳も、肩甲骨のアンバランスを引き起こす要因になります。つまり、日常の生活習慣、姿勢、肩甲骨のポジションは相互に関係していると言えるのです。

では、肩甲骨の問題を改善させるにはどうしたら良いのでしょう。

前述の角度が一つのヒントになるのですが、角度が大きくなる場合、肩甲骨(それも下部…)は背骨から離れる傾向にあります。それを改善するためには、肩甲骨を背骨に引き寄せる筋肉を働かせる必要があるのです。ポイントとなる筋肉は中部及び下部僧帽筋。この筋肉をいかに安定させるかが大切なのです。

その方法は…様々です。筋トレも一つの解決策ですし、ピラティスやヨガといった全身運動もまた解決策なのかもしれません。ただ、「中・下部僧帽筋が弱いならそれを鍛えれば良いんだな!」と単純に考えないでください。筋には必ず神経的な相互作用があります。反対の作用を持つ筋肉の過緊張…筋紡錘といった筋の長さを感知するセンサーの存在…神経支配に関わるレベルの脊椎の問題…などチェックすべきポイントはたくさんあります。カイロプラクティックはこれらの神経的な作用に着目してアプローチして行きます。その点が他の解決策とは違うところですので、ぜひ一度試されてみては如何でしょうか。

カイロこまば通信vol49のイメージ画像

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