『加齢に伴う重心の取り方(第2回:感覚情報…)』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。ホームページリニューアルにあたり、健康情報についての回を順次掲載して行きます!

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テーマ:加齢に伴う重心の取り方(第2回:感覚情報…)

今回は重心を認識するために必要な感覚情報もまた、加齢に伴って変化してくることをご紹介します。転倒防止といった観点からも大切な内容になっていますので、ぜひご覧ください。

今回は加齢に伴う重心の取り方の続きで、前回も紹介した姿勢制御に大きな影響を与える感覚情報にフォーカスしてお話します。視覚前庭感覚(耳にある三半規管といった平衡感覚器…)体性感覚(皮膚や関節からあがってくる情報…)のことですが、あがってくる情報は空間方向認識に用いられ、中枢神経系で統合されて重心の移動状況を正確に把握します。

バランスや姿勢の安定化には、この3つの感覚情報すべてが揃わないとダメという訳ではありません。少なくとも2つあれば、バランスを維持することはできます(例えば、眼を瞑った状態でもバランスは取れます…)。ただ、安定化させるためにはそれら3つが揃っている方が望ましいですし、更に言うと情報の質も影響します。

例えば、身体の運動に際しては頭部の位置をなるべく安定させることで正しい方向に視線を向けているのですが、前庭感覚情報の精度を上げていることでもあります。運動時に体性感覚情報が不適切になっても、視覚と前庭感覚情報でカバーしているのです。このことを逆に捉えると、視覚、前庭感覚、体性感覚の統合において、1つのシステムに変化が生じると他のシステムへの依存が強くなるということでもあります。ここに関わってくるのが加齢に伴う身体の変化なのです(先ほどの例の様に一時的なものであれば良いのですが…)

運動神経や感覚神経といった体性神経系は、高齢になると伝導速度の低下や感覚情報が誘発されるまでにかかる潜時の延長がみられます。特に姿勢や運動に大きく関わる足の位置覚が低下する傾向にありますから、転倒のリスクが高まります。また、転倒を回避するといった姿勢安定には協調運動が正常に行われる必要があり、筋肉の収縮が正しい順序とタイミングで起こることが欠かせません。ただ、加齢に伴って筋力の弱化や筋肉の萎縮、反射に必要な筋緊張を産み出す能力の低下といった問題が生じてきますので、体性感覚系の働きは低下します。前庭感覚も、前庭脊髄反射を介して身体の平衡を保つ筋肉のコントロールに関与していますし、平衡感覚を認識する受容器やニューロンにも変化が生じますから同様に影響を受けます。結果、視覚への依存が強くなる傾向にあるのです。

視覚情報に依存したバランスや姿勢安定化にも、もちろんリスクがあります。年齢とともに、周辺を認識する視力の低下、眩しい暗いといった変化への順応、コントラストに対する感受性は変化しますから、例えば障害物を見つけたり、動きの多い環境下で予期せぬことが起こったりした時にバランスを崩す、転倒するといったリスクが高まります。視覚に頼ったバランス制御に依存すればするほど、様々な感覚情報に矛盾が生じるとそれを処理するために時間を必要としてしまうため、その間不安定性が増した状態に陥ってしまうのです。

つまづいて転倒するイメージイラスト

必要なことは、視覚に依存しすぎないよう、体性感覚や前庭感覚を使って行くことです(姿勢運動の制御は学習し向上させることができます…)。例えば、足関節の機能を維持するために足関節の動きに関わる筋肉をトレーニングするといった方法もその一つになるでしょう。バランスボードやバランスボールといったものでトレーニングするのも効果的ではないでしょうか。ただ、その前提として2点忘れてはならないポイントがあります。

  1. 下肢の関節や頚椎の機能障害は、異常な感覚情報を上げ、姿勢の安定に悪影響を及ぼします。
  2. 姿勢反応を実践する脚・足の筋肉が機能できる状態にある必要があります。

関節の機能障害を改善させる、筋力の左右差を見つけバランスさせるといった当院のカイロプラクティックアプローチは、体性神経系をバランスさせることにつながりますので、気になる方はぜひ一度ご来院ください。

カイロこまば通信vol149のイメージ画像

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