『副腎疲労・低血糖…AKでは…』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

カイロプラクティックこまば
【東京都 井の頭線駒場東大前駅すぐ】

03-5454-2335

ご予約はこちらからどうぞ

テーマ:副腎疲労・低血糖…AKでは…

副腎疲労・低血糖について長く書いてきましたが、今回がラストです。カイロプラクティック、特にAKでのアプローチを紹介して行きます。

5月にストレスとホルモンとの関係について書き始めたこのシリーズも最終回。今回は副腎疲労・低血糖におけるカイロプラクティック的アプローチついてお話したいと思います。

オーソドックスなカイロプラクティックでは、背骨・骨盤のバランスを整えて、副次的に内臓の働きを良くするという考え方になりますが、アプライド・キネシオロジー(以下、AK…)というアドバンスのテクニックを用いると、もう少しポイントを絞ったアプローチが可能になります。

AKは様々な筋肉に対して筋力検査を行いながら身体の状態を探るのですが、それぞれの筋肉には内臓との関連性があることを臨床から確認しています。例えば、低血糖に関わるインスリンを放出する膵臓は広背筋という背中にある大きな筋肉と、副腎は縫工筋や薄筋(腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋もですが…)といった筋肉と関連があります。例えば副腎に関わる筋肉は副腎疲労に陥ってしまうと弱くなる傾向にありますが、過度なストレスに対してまだ対応できている段階では機能亢進状態(副腎疲労になる前段階…)のため筋力は強い傾向にあります。このような関連筋をチェックすることで、内臓においても機能的な問題が生じていないかを探って行くのです。

ここは大切なところですが、筋力が弱いと内臓に病理的な問題があるということではありません。私達は、"機能が低下している場合はこのような傾向がある"という臨床からの積み上げを判断材料として用いているだけなのです。また、筋肉は筋骨格系のバランスの上で抑制されたり過度に緊張したりしますので、そのような問題からのアンバランスも考慮して判断する必要があるという難しさもあります。

問診(これが一番大切です…)や上述したような筋力検査から絞り込み、自律神経やホルモンバランスが疑われる場合は視床下部・脳下垂体の働きが関わるので頭蓋を、胃腸の問題が影響している場合は横隔裂孔ヘルニア(逆流性食道炎に関わります…)や回盲弁症候群といった問題をチェックします。施術としては、まずは筋骨格のバランスを整える(それによって神経系がバランスされ、脳の機能にも影響を与えます…)ため脊柱や骨盤へアジャストメント(瞬発的な力を加える手技…)を行い、関連筋に対しては反射点を刺激したり筋肉自体に押圧を加えたりします。頭蓋に対しては呼吸に伴う動きをサポートするように、胃腸に対しては運動が低下している状態を改善させるように軽い力を加えます。

なお、AKでは頭蓋や内臓に対して栄養素も重視しますが(サプリメント大国であるアメリカで発祥・発展してきたものですから…)、輸入しないと手に入らない物も多く、サプリメントに依存するのも決して良いことではないので、食生活を改善させて行くことが時間はかかっても最も望ましい方法と私自身は考えています。ただ、食生活改善"だけ"ではなかなか難しい…。というのは、消化・吸収の土台となる胃腸を代表とした消化器系、そして血糖値やミネラルを整える内分泌系(ホルモンを放出します…)、それらを制御する自律神経や脳幹部を含めた神経系は、どこかが弱いと他のところも十分に働けないといった相関性を持っていますから、身体全体から働かせるよう向かわせないといけません。その一助としてマニピュレーションが必要なのです。

カイロプラクティックは痛みやしびれといった症状に対して有効と言われますが、カイロプラクティックが症状を改善させている訳ではありません。筋骨格に施術することで崩れている身体の恒常性を改善させて自然治癒力が働けるよう仕向けているだけで、治しているのは患者さん自身なのです。ただ、昨今のストレス社会は、皆さんが感じている以上に身体に負荷がかかっていますし、悲しいかな自然治癒力も低下しています。それに伴って、慢性症状も複雑になる傾向があります。自然治癒力というのは概念でしかありませんが、ストレスの際にホルモンを放出し、脳への栄養である血糖値をコントロールしたり、炎症を抑えこんだりといった働きのある副腎もまた、自然治癒の役割を担っている臓器なのです。そう考えると、ご自身の治癒力をあげるためにも、慢性症状を改善させるためにも、副腎疲労や低血糖といった問題に向き合われることをお勧めします。

カイロこまば通信vol118のイメージ画像

※バックナンバー一覧はこちら↓

『カイロこまば通信』索引

【参考に、こちらもどうぞ…】

トップページにリンクするボタン
自律神経をバランスさせるために…にリンクするボタン