『副腎疲労・低血糖に対する食事 パート3…』
【カイロこまば通信】

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テーマ:副腎疲労・低血糖に対する食事 パート3…

食生活改善に向けてのお話の最終回です。次回で副腎疲労・低血糖についてのお話を終了させる予定なので、ラストスパート! もう少しお付き合いください。

今回は食品に対する過敏症についてです。

食物アレルギーは、よく聞くので注意していると思いますが、ショックといった強いアレルギー症状はなくても、特定の食品を摂取すると身体が過敏に反応するということはよくあります(非アレルギー性食物過敏、不耐性とも言います…)し、急性の強い症状を起こす食物アレルギー(IgE抗体に対する免疫反応…)だけでなく症状がゆっくりと現れる遅延型アレルギー(IgGやIgA抗体に対する免疫反応…)といったものもあり、一般の病院では検査されないものなので見落とされがちです。でも、食品過敏症によって起こる症状は、アトピーといった皮膚症状、喘息や鼻炎といった呼吸器症状、過敏性大腸炎といった消化器症状、関節の痛み(リウマチを含めて…)や慢性疲労、更には統合失調症や自閉症などとあらゆる症状に関わっている可能性があるのです。とにかく慢性症状をお持ちであれば、一度食生活を見直してみることが大切です。

このような食品に対する不耐性や免疫反応が問題となってくるのは、消化・吸収に問題が生じている方が多いということが背景にあります。

胃酸がしっかり出ていないためにたんぱく質が十分に分解されていない(実際このような方は多いです…)、抗生剤の長期使用や糖分の過剰摂取によって腸内環境が悪化していて消化・吸収に必要なビタミンB群が生成されていないし腸管粘膜が弱くなっている(網目が緩くなって今まで遮断していた大きな物質でも通してしまう…リーキーガット症候群…)といったことが胃腸で生じているのです(他にも様々な問題が…)

たんぱく質が十分に分解されずに腸壁を通り越して体内に入ってくると、それは異物と認識されて免疫が過剰に反応します。すると炎症性物質が放出されますから、その炎症を抑えるために副腎からコルチゾール(抗炎症作用のあるホルモン…)を大量に放出しなくてはならず、副腎疲労につながります。また、炎症が生じるとそこから脳に常に侵害刺激が送られますし、脳が過剰に興奮した際に落ち着かせる働きのある神経伝達物質GABA(ギャバ:γアミノ酪酸)は腸内でも生成されていますから(血液脳関門の働きによって脳へ直接は届きませんが、腸内の受容体からの刺激が脳内での産生を刺激するといった報告があるそうです…)、腸の調子が悪くなると脳にも影響してくるのです。

では食品過敏症があるかどうかは、どうすれば分かるのでしょうか。もっとも確実な方法は遅延型フードアレルギー検査を行うことです。これは日本では検査できないので、検体をアメリカに送ることになります。一部の病院で行われていますが保険は効きませんし、ご自宅でも検査可能なキットが販売されていますので、そちらを購入されるのも良いかと思います。ただ、数万円かかってしまうのがネックです。

このような費用をかけずに…という場合、疑わしい食品がある場合はそれを2週間完全に除去(できればもう少し長くがお勧めなのですが、まずは身体に変化で出るかを、それがほんの少しかもしれないのですが感じて欲しいのです…)、調子がよくなるのであれば少しずつ食べ始めて症状の戻りがないかを確認するという方法もあります。その際、戻してすぐに症状が出るとは限らないので、2・3回目まで様子を見ながら食べる必要があります。問題ない場合でも、疑わしい食べ物は頻繁に食べるのではなく、間隔を空けて少しずつ食べるようにしてください。

では、疑わしい食品にはどのようなものがあるでしょうか。アレルギーになりやすい食品はまず疑うべきですから、卵、乳製品(乳糖不耐性は多いです…)小麦、大豆は今までの食生活を見直して怪しいようでしたら試す価値はあると思います(乳製品や小麦は色々な食材に添加されていますので、完全に除去することは難しいです…とは言え、特に過敏症を起こしやすいので、体調の変化を感じて頂きやすい食材でもあります…)。また、コーヒーチョコレートといった習慣性のあるもの、特についつい食べてしまうようなものはぜひ2週間除去してもらい、体調に変化が出るかを確認してみてください(色々な食材を少しずつ試して行く必要があるかもしれません…)

食品過敏症については、まだまだ書きたいことはあるのですが、このシリーズではここまでとします。次回は副腎疲労・低血糖に対してのカイロプラクティックによるアプローチ方法(特にAK…)をご紹介します。

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